アントワープ Antwerpen

人口46万、ベルギー第二の都市。アントワープは妖しげな魅力にあふれた街です。
最近ではファッションの街として注目を集めていますが、昔から街の顔としてあげられるのは、港、ダイヤモンド、ルーベンスの三つです。そしてもちろん私達日本人には「フランダースの犬」の故郷として有名ですね。
時間があまりない場合は、中央駅から地下鉄で3つ目のGroenplaatsまで行き、大聖堂、マルクト広場の見学を2時間でも可能です。

ショッピング街

マルクト広場の市庁舎 「僕たちも忘れないでね」立派な動物園はアントワープ中央駅の裏手にあります。


港 : 中心地からかなり離れていますから、普通の日程ではなかなか訪れる機会はありません。大きな石油精製工場や国際企業の化学工場が連なり、さらに川の対岸には原子力発電所もあって大コンビナート地区を形成しています。レンタカーを利用される方はドライヴを兼ねてどうぞ。

ダイヤモンド : 宣伝上手なオランダ人に押されがちですが、この国、この街が世界のダイヤモンド産業の中心なのです。中央駅周辺のダイヤモンド街を歩くとダイヤモンド産業に携わるユダヤ人の姿をたくさん見かけます。

ルーベンス : 17世紀初頭バロック絵画の大巨匠。美術史を飾る巨匠の中でももっとも幸せな一生を送った人と言われます。私たちには「フランダースの犬」でネロ少年があこがれた、といった方が早いかも知れません。ヨーロッパの美術館には必ずと言っていいほどルーベンスの部屋があり、圧倒的な大作が展示されています。そのルーベンスが生活をし、作品を作り出したこの街には、巨匠の足跡がいたるところに見いだせます。

ルーベンスの家 ダイニングルーム(館内撮影禁止)
  • ルーベンスの家 : 実際にルーベンスが30年間暮らした立派な家が博物館に。
  • ノートルダム大聖堂 : 「十字架建立」「キリスト降架」「聖母マリア被昇天」「復活」の4点。
  • ロコックスの家 : 市長でルーベンスの保護者でもあったロコックスの家。生活感はルーベンスの家以上に伝わってきます。
  • プランタン・モレトゥス博物館 : ルーベンスの友人の大印刷所兼住居。すばらしい建物です。日本に渡った「解体新書」もここで印刷されたものでした。
  • 王立美術館 : 大作はルーベンスの作品のために作られた部屋に展示されています。
  • 聖ヤコブ教会 : ここの内陣奥にルーベンスは眠っています。 

「フランダースの犬」 ウィーダ作

まだ少女だった頃に読んだネロとパトラッシュの物語。大人になって読み返しても同じところで目頭が熱くなります。ベルギーのことは知らなくてもアントワープの名前は覚えていたものです。そんな私がベルギーに住むことになって最初に見に行ったのは、やっぱりアントワープ郊外のホーボーケンにあるネロとパトラッシュの像でした。

ホーボーケンの観光局が新しいビルに引っ越したのと併せて像も移動されたのですが、以前よりもきれいな場所で台座もずっと立派なものに変わっていてうれしかったです。前のままではちょっとかわいそうでしたから。観光局の中も整然として、グッズも増えています。そして、なによりも19世紀末この小説が書かれた頃の市民の暮らしぶりが分かるように説明があるのが良かったです。

工場の中にあるように書いているガイドブックがありましたが、全然そんなことはありません。若い人たちのようにアントワープから5キロも歩く元気はありませんでしたから、路面電車で行って、銅像の周辺、公園や教会をゆっくり見て回れたのはとても楽しいことでした。「フランダースの犬」に涙した子供の頃の自分に再会できたような気がしました。

アントワープの観光局でも「ネロとパトラッシュの散歩道」という日本語のパンフレットを購入できます。